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月をよく眺めていると、次第に夜空を西から東に(恒星に対して)動いていくことがわかる。そしてしばしば、動いていく途中で、星や惑星を背後に隠してしまうことがある。これを食、あるいは掩蔽(えんぺい)と呼ぶ。とりわけ明るい惑星が月に隠される惑星食は頻度も少なく、また目立つこともあって多くの天文ファンが注目する現象である。
この5月29日、金星が月に隠される金星食が起きる。なにせ隠されるのが金星なので、注目されている。金星食そのものもめずらしく、日本全国で見られたのは前回が1989年12月2日、次回は2012年8月14日である。ただ今回は起こるのが昼間となる。

星や惑星は、昼でも夜でも同じように光っているが、当然、昼には太陽光がまぶしく、空が明るくなって通常は星を眺めることはできない。一方、空の透明度がよく、非常に明るい金星などの場合、昼に肉眼でも見えることがある。天体望遠鏡を使えば、空の条件次第では通常の一等星も眺めることができる。金星はマイナス3.9等と非常に明るいので、肉眼では見えなくても、望遠鏡や双眼鏡を使えば、眺められるのである。

この金星が月に隠される時刻は、ほぼ14時前後。(場所によって異なり、札幌で14時5分、東京では14時ちょうど、福岡で13時46分。) 今回の金星食はまさに白昼の現象となるわけだ。すでに金星は西の空に傾きかけているが、その位置さえわかれば、望遠鏡や双眼鏡で眺めることができる。月があるといっても、月齢が27.7の三日月よりも細いもので、青空に探し出すことはできず、目印にはならない。金星も月も探し出すのは、一般の人には至難の業だろう。太陽からわずか22度ほどしか離れていないこともあり、太陽を直接見ない注意が必要だ。望遠鏡や双眼鏡で太陽を見てしまうと、一瞬にして目をやられてしまうからだ。今回の白昼の金星食は、各地の公開天文台などでインターネットでの現象の中継が行われるはずなので、それらを利用するのが賢明かもしれない。(2003/5/22)

インターネット中継のリンク先は、下記をご参照のこと。

国立天文台 渡部潤一

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