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長い梅雨の雲に覆われていた今年の日本列島も、さすがに8月の声を聞くと、ようやく本格的な夏を迎えられそうである。そして、同時に星を見るには最適の季節となる。梅雨のために空気中の小さな塵やゴミが洗い流され、夏としては比較的、透明度がよいのが、梅雨明け直後だからだ。夜でも真冬ほど気温が下がらず、軽装でも星を楽しめるのもうれしい。また、こどもたちにとっても夏休みなので、夜更かししやすい、という条件もそろっている。

そんな季節に、ぜひ多くの人に星に親しんでほしいと始まったのがスター・ウィーク(星空に親しむ週間)だ。全国にある公開天文台、科学館、プラネタリウムなどが手を組み、子どもから大人まで幅広く星空に親しんでもらうことを目的に、毎年8月1日から7日の1週間を中心に設定されたキャンペーンである。

スター・ウィークは、もともと1995年、全国の天体観測施設の人たちの集まりの席上で、筆者が提案したのがきっかけとなって始まった。筆者の頭の中で、そのモデルになったのはバード・ウィーク(愛鳥週間)である。愛鳥家たちが、多くの人に鳥のおもしろさを知ってもらいつつ、鳥の保護へ目を向けてもらうためのキャンペーンは、長い歴史とともに大成功している。同じようなキャンペーンが星でもできるのではないか、そして公開天文台のような天体観測施設が各地にある日本でこそ可能ではないか、と考え、提案したものである。1995年当初は参加施設も100ちょっと、イベント数も200に満たなかったが、年数を経るごとに内容は濃くなり、キャンペーン・ソング(アクアマリン「コスモス」)の設定や、統一イベントなども始まった。9年目を迎える今年は、参加施設・団体も大学の天文クラブや同好会などを含めて200を越え、そのイベント数は全国で500を数えるほどになった。スター・ウィークの期間設定そのものは一週間だが、その期間を越えて夏休み中に全国で開催される天文・宇宙関連のイベントが網羅されているので、ぜひお近くで開催されるイベントに参加してみてはいかがだろう。今年は特に伝統的七夕の日が8月4日ということもあり、国立天文台の電波望遠鏡が設置されている石垣島や鹿児島県入来町での七夕イベント、国立天文台三鷹キャンパスでの特別観望会なども企画されている。また、8月末の火星大接近にあわせたイベントが目白押しである。イベントの詳細は、スター・ウィークのホームページに掲載されている。

さらに今年のスター・ウィーク統一イベントとして、インターネットを活用した体験型実習「地球の大きさをはかろう」、同じく一般の人へのアンケート調査を中心とした全国調査「きいてびっくり? 星見の常識/非常識」なども行っている。こちらは、この文章を読んでいる人なら、簡単に参加できるので、おすすめである。今年の夏は、ぜひ明かりを落として星空を楽しんでみていただきたい。(2003/7/30)

国立天文台 渡部潤一

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