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インドの月面衝突プローブ成功!



▲ガンジー(右)とネルー(1942)

さる10月22日にインドのスリハリコタの発射場から打ち上げられたチャンドラヤーン1号は、さる11月8日に高度100kmの月周回軌道に入りました。そして高度100kmの円軌道に投入された2日後の11月14日(金)午後8時31分(インド時間)にMIP(月面衝突プローブ)を分離し、25分後に月面に無事衝突させることに成功しました。この日は、インドの国民の祝日(子どもの日)であり、それを祝ってプローブの4つの面にインドの国旗を描いてあります。インドの初代首相パンディト・ジャワハルラル・ネルーは1889年11月14日に生まれました。彼の死後、その誕生日を「子どもの日」とし、その偉大な功績を永遠に記念することにしたものです。

この35kgのプローブの主目的は、至近距離で月面を観測することですが、レーダー高度計、ビデオカメラ、質量分光計を搭載しています。分光計は、ほとんど何もない月の「大気」に何があるかを調べるためと説明されています。この3つの機器はいずれもESA(ヨーロッパ宇宙機関)が提供したものです。2010年から2012年の間に打ち上げる予定になっている「チャンドラヤーン2号」は、ロシアのローバーとランダーを搭載することになっており、今回のMIPはその将来の軟着陸ミッションの設計に備えるテストにもなっています。なお、プローブの大きさは、375mm×375mm×470mmです。


▲MIPのチャンドラヤーンへの取り付け

MIPは降下中にロケットエンジンを噴射し、着陸の衝撃を幾分和らげるテストも行いました。月の南極地方のシャックルトン・クレーターの近くに硬着陸したのは、母船から分離してから約30分後のことでした。 インドはまた、2020年までには人間を月へ送りたいと発表しており、火星にも目を向けています。


▲MIPが捉えた月面


▲MIPが落下中に撮像した月面


宇宙航空研究開発機構 技術参与・名誉教授
NPO法人 子ども・宇宙・未来の会 会長    的川泰宣

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