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チャンドラヤーン1号が月の永久影を覗いた


昨年9月21日にインドのサティッシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられたインドの月探査機チャンドラヤーン1号は、11月に月を周回し始めた後、各種機器の調整を終え、いよいよ本格観測に入っていく。11個ある観測機器のうち、アメリカが提供している二つの機器の一つ、合成開口レーダーMini-SARが、このたび極地域の永久影を覗き込んだ。

月の自転軸は、黄道面に対して直立しているので、極地域のクレーターには真横から陽が射すことになり、クレーターの内部には永久に太陽の光の届かないものがある。Mini-SARは、極地域を対象にしてそのテスト撮影を行ったが、11月17日に獲得した画像が、南極のハワース・クレーター(図1)と北極近くのシアレス・クレーターの西縁(図1の真ん中の柱状の写真)を映し出した。

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▲図1 拡大図

永久影を持つクレーターの内部には、水の氷が存在している可能性も指摘されている。因みに、日本の「かぐや」も、永久影を持つ「シャクルトン・クレーター」の中の表面を調べてみた(図2、図3)が、そこでは水の存在を残念ながら確認できなかった。「かぐや」とともに「チャンドラヤーン1号」の、これからのより精細な観測が楽しみである。

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▲図2


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▲図3



宇宙航空研究開発機構 技術参与・名誉教授
NPO法人 子ども・宇宙・未来の会 会長    的川泰宣

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